『不動産の価値を決める7つのチェックポイント』
2023/05/19
不動産お役立ち情報
耐用年数とは
建物には『耐用年数』というものがあり、古くなればなるほどその価値は下がり、やがてゼロに近づいていきます。この期間を『耐用年数』といいます。
木造住宅の耐用年数は22年。
例えば、35歳を過ぎてから家を建てると、57歳になる頃にはほとんど価値がなくなっているということです。
“子供が巣立ったら、夫婦二人分の広さの家に住みたいけど、築22年を超えたら無価値と判断されるのでは?” と心配されるかもしれません。でも、ご安心ください。
耐用年数はあくまで税法上の価値を示す指標です。現実には、家の寿命は22年ではありません。実際、22年以上経過した木造建築に住んでいる人は多くいます。家の状態が良ければ、買い手の需要は十分にあるのです。確かに築年数は価値判断の材料になりますが、不動産業者はより正確な視点で物件の価値を判断するために、自ら住宅を調査します。
7つのチェックポイント
(1) 雨漏りはしていないか
(2) 外壁にひび割れはないか
(3) シロアリはいないか
(4) 水回りは傷んでいないか
(5) 家が傾いていないか
(6) 基礎はしっかりしているか
(7) 地盤は安定しているか
以上の7つの点検ポイントが住宅の価値を決めるのに欠かせません。最初の段階で、細部まで確認し、不具合がある場合は、物件価格に反映させます。不具合があれば買主に報告し、買主が納得して購入できるように努力します。
クロスの汚れや建具の破損などを気にされる方が多いですが、修繕しやすいため、不動産業者はあまり気にせず、価格にもそれほど影響を与えません。
価格に大きく影響するのは、すでに述べた建物の安全性や快適性に関する点です。売却したい持ち家にこれらの問題があれば、高値はつきません。
場合によっては、更地にして売却した方が高く売れることもあります。
不動産売買契約では、原則として引き渡しから3ヶ月以内に発生した不具合は売主が責任を負うことになっており、7月に引き渡した家が長雨で9月に雨漏りが判明した場合、買主は売主に修繕を要求することができます。 しかし、売主は「もう自分の家ではないのだから、修繕させられるのか」という気持ちが強く、売主と買主の間でトラブルになることも多いのです。
正式な契約をしても、瑕疵(不具合)によるトラブルはあとを絶ちません。破損箇所を知らせずに売却すると、買主とトラブルになるのは確実です。高く売るためには、不具合を見せたくないという気持ちは理解できますが、売却後のトラブルを避けるためにも、売却のときには不具合や劣化を丁寧に探すことをおすすめします。
『建物診断』で売却するメリット・デメリット
家を売る前に、建築士や専門業者に依頼する『建物診断』というものがあります。買主が行うことがほとんどですが、売主が行うケースも増えてきています。家本体、屋根、外壁、排水管まで検査します。 売主負担の建物診断のメリットだけでなく、そのデメリットも見ていきましょう。
メリット
劣化や不具合を把握し、補修の必要性の有無を判断した上で補修を行うことができます。必要な修理が行われることで、物件の価値は上がります。 また、買主に住宅の瑕疵について正確に説明し、納得した上で売却すれば、売却後に「瑕疵があるから直したい」といったリスクを回避することができます。
デメリット
建物診断では、「雨漏りがある」「シロアリがいる」「床が不安定」などのマイナス要素が浮き彫りになります。診断で見つかった損傷や欠陥は既知の事実となり、買主に開示しなければならず、物件の価値を下げることになる。
しかし、いつかは発覚する可能性があるため、本当にデメリットと言えるかどうかは難しいところです。 問題が明るみに出るのが遅ければ遅いほど、その問題は大きくなります。ですから、古い家を売る場合は、事前に建物検査をして、問題の芽を摘んでおくとよいでしょう。