独身者には「賃貸」「持ち家」どちらがおすすめ?
2023/07/28
不動産お役立ち情報
単身者の老後には、現役時代には見えにくい落とし穴が!
マネープランや老後の生活設計を考える上で、考えておきたいことがあります。
男性の3.5人に1人、女性の5.6人に1人が生涯未婚というように、独身者が急増していますが、税制や社会保障などの制度は、主に結婚して子供がいる人を対象に作られており、独身者は知らなければ不利な立場に立たされることがあります。
独身者と家族がいる人では、本来、お金や老後の生活設計に関する「気をつけるべきポイント」が異なる!
「賃貸」か「持ち家」か。
この議論はなかなか決着がつかず、最終的な結論は「お好きにどうぞ」となることが多いのですが、独身者はマイホームを持った方が安心だと考えている人も多くいます。
なぜ「持ち家」の方が安心なのか?
理由①
その理由のひとつは、独身者は結婚した家庭よりも老後の年金額が低く、生活費も高くつくからです。年金から住宅費を支払い、生活費を捻出するのは、結婚している家庭よりも大変なのです。
“定年後の生活費は、現役時代の生活費の約7割 “と言われています。
たしかに、仕事をやめると、現役時代のように交際費や衣服にお金はかからなくなるし、食事も以前のようには食べられなくなる。現役時代より生活費が安くなるのは事実ですが、年をとったからといって「家賃」が下がるわけではありません。
家賃を節約するために郊外や田舎に住むという選択肢もありますが、友人と会いにくくなったり、買い物や病院に行くのが不便になったりするのでは、単身者にとっては現実的な選択肢ではありません。
理由②
また、持ち家が推奨される理由のもうひとつに「安心感」があります。 独身者にとって、自分の家を持つことで、一生住む場所に困らないという安心感は欠かせません。
賃貸は『掛け捨て保険』
持ち家は『終身保険』のようなもの
“掛け捨て保険 “の賃貸は、家賃を払っている間はその家に住み続けることができますが、払ったお金は戻ってきません。
一方、持ち家は “終身保険 “です。いつまで支払うかを決めて支払いを完了すれば一生住み続けることができ、途中で解約(売却)すれば売却代金を受け取ることができます。
例えば、40歳の方が90歳まで50年間、毎月8万円の家賃を払い続けた場合、引っ越しをせず、2年ごとに更新料を支払うと仮定すると、合計約5000万円を支払う(掛け捨てる)ことになります。
投資収益率で逆算すると、月額8万円の家賃の物件は、収益率を4%とすると約2400万円となる。
この2400万円をフルローンで借り入れ、40年から65年までの25年間で返済した場合、月々の支払いは約9万円(金利1%、元利均等払いで計算)となる。 固定資産税や管理費などの負担はあるものの、働きながら25年間頑張ってローンを返済すれば、老後も安く住み続けられるし、売却すれば売却額が手に入る。
その安心感は捨てがたいということです。