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賃貸借契約の特約とは!?

2023/01/24

不動産お役立ち情報

 

ここでは、賃貸借契約書の項目にある違約金や契約書などの特約を紹介します。
中には、地域によってよくある特約もあり、「聞いたことがない」「何だろう」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。ここで紹介する内容や条項は、契約前に不動産会社から説明を受けることになりますが、予備知識として参考にしていただければと思います。

 

賃貸契約

 

1.短期解約違約金

短期解約違約金は、敷金なしの物件に特約として含まれていることが多いです。
これは、敷金がない分、初期費用は抑えられるが、最初の契約期間中に退去した場合は違約金が発生する契約です。

 

例えば・・・

 

A. 最初の契約開始日から2年以内に退去する場合、家賃1ヶ月分相当の「短期解約違約金」を家主に支払わなければならない。

 

B. 最初の契約開始日から1年未満で退去する場合、家主は家賃2ヶ月分、最初の契約開始日から1年以上2年未満で退去する場合、家主は家賃1ヶ月分を “短期解約違約金” として支払わなければならない。

 

というものです。

 

Aの場合は、1年未満でも2年でも違約金は家賃1ヶ月分ですが、Bの場合は、何らかの事情で1年未満で退去しなければならない場合、家賃2ヶ月分の違約金はかなりキツイ……。
また、物件や管理会社によっては、敷金があっても短期解約の違約金を請求するところもあるようです。
家主の立場からすると、短期間で退去されると次の募集から入居者が決まるまでの時間がかかることや、短期間で現状回復工事やリフォーム・美装にお金がかかることなどが増加の要因です。
この違約金は、契約時の重要事項説明で必ず説明されます。

 


2.冬季解約違約金

引越し 雪

 

この冬季解約違約金は、北海道ではよくあることで、道外ではあまり聞きなれないかと思います。
例えば、11月1日から2月28日の間に退去する場合、賃料1ヵ月分相当を支払いもしくは敷金を違約金へ充当するというような内容です。
開始日は12月の場合や、終了日は1月末日というような場合もあります。
これは、先ほど 1.短期解約違約金 で説明した当初契約期間を過ぎていても、契約書上で指定された冬季の間に解約する場合、冬季解約金を支払わなければなりません。
北海道では雪の影響もあり、冬の時期に退去すると部屋が埋まりにくいため、この違約金が導入されたと言われています。
借主からすれば、そんな違約金はない方がいいのですが、冬季解約違約金を定めている契約は結構あるようです。

 


3.敷引き

初期費用0円という物件が年々増えており、北海道では「敷引き」は一般的ではありません。
関西、特に九州地方での賃貸契約ではよく使われる項目です。
退去後の修繕費に充てるための項目ですが、敷金とは全く別のもので、敷引きとして支払った金額は一切返金されません。

 

例えば・・・
家賃10万円、敷金30万円、敷引き10万円で賃貸契約をしたとします。
退去時には、敷金30万円-敷引き10万円=20万円が戻ってきます。
退去後に部屋がきれいになっていても、敷引き分は戻ってきません……。
敷引き金額を超える修繕工事が発生した場合は、借主に追加請求されます。(敷金から差し引かれる場合もあります)

 

ただ、この「敷引き」は減りつつあるようです。

 


4.定期借家契約

北海道でも、「定期借家契約」としている物件が少なからずあります。
この契約は、更新がなければ契約期間満了で終了となります。
したがって、借主は契約期間終了と同時に退去しなければならず、家主側に配慮した契約と考えて良いと思います。

 

例えば・・・
家主が転勤になり、数年間マイホームを空けなければならないが、転勤から戻ってきた後に再び住みたい場合、転勤期間中は賃貸として貸して転勤後には必ず退去してもらいたいという場合などです。

 

通常の賃貸契約では、借主が有利となり家主が退去をさせることが法律上困難なため、空き家対策の一環としてこの定期借家が導入されました。
借主からすると、契約期間が過ぎると退去しなければならないので、不評です・・・・・。ただ、大家さんと相談の上、賃貸契約を更新することができる場合もあります。
本州の人は「その分家賃が安い家が多い」と言いますが、北海道の一部の家の家賃を見るとそうは思えませんね……。
北海道では、アパートやマンションよりもテナントの方が若干多いかもしれません。

 

引越し

 

補足として、学生向けアパートで稀にありますが、解約・退去の場合は2月末または3月15日で必ず退去という特約もあります。このように、新入学生入居のために退去日を指定している物件もあります。

 

特約に関して、契約前に必ず説明がありますが、ご自身でも必ず目を通して不明な点があれば必ず確認しましょう!


 

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