入居後も安心|賃貸物件の家賃目安は手取り3割ルールは本当?
2022/12/14
借り方マニュアル
入居後も安心|賃貸物件の家賃目安は手取り3割ルールは本当?
入居後の生活を豊かにするには、賃貸物件の家賃設定をいくらで線引きをするかに左右されます。
考え方は非常にシンプルですが、生活費の固定費と家賃にかかるコスト割合を、収入からどの位で設定するかによって、負担さが変わることは誰しもご存知のはずでしょう。
一般的に、収入の3割を家賃に充当するという考え方が定着していますが、これはあくまで一般論であり、一部では3割を家賃に充てることで、他の生活固定費に影響を及ぼすこともあると考えられています。
では、収入に対し、どの位の割合で家賃を設定するべきなのでしょうか。
本記事では、家賃目安の考え方と設定した家賃の中で効果的な物件探し方法を解説していきます。
手取り3割説は本当なのか?
まずは、賃貸物件の家賃が3割説の理由を解説しましょう。
給与の3割や1/3など、表現方法は様々ですが、毎月の給与の30%位を目安を家賃に充てるという考え方が一般的です。
ここで間違えやすいのは、給与とは、総支給額ではなく手取り給与に対して見ることです。
総支給額とは、社会保険や雇用保険、所得税などを差し引く前の額になるため、これらを差し引いた「手取り額」に対して3割と考えることがポイントになります。
手取り額の中で、生活固定費などの出費を工面し、家賃も支払っていくことになります。
3割目一杯で賃貸物件を探すのではなく、3割を上限とした家賃を設定することです。
基本的に3割を超えてしまうと、生活の圧迫に繋がると考えられているため、上限を3割と考えましょう。
収入は手取りで考え、生活費の支出を計算する
一例を挙げて解説しましょう。
札幌市の初任給は20万円が相場となります。総支給額の20万円から、社会保険、雇用保険、厚生年金保険、所得税を差し引きすると、手取り額が16万円前後と推定されます。
この手取り額を基に家賃の設定を決めていきますが、まずは生活固定費の出費から見込んでいきましょう。
家賃以外の生活固定費には、食費、水道光熱費、医療費、娯楽費、通信費、交通費、被服・日用品・理美容費、その他の出費がメインになります。
具体的なシミュレーションは後述しますが、まずは固定費を把握し、その上で家賃設定を考えていきましょう。
家賃オーバーにならない物件探しのコツ
賃貸物件の家賃は、築年数、広さ、構造、階数、利便性、グレード、仕様など、あらゆる条件を考慮した上で募集家賃が決まります。
条件の良さや新築ともなると、家賃がそれなりに割高になるのは言うまでもありません。
条件の良い賃貸物件程、家賃の相場が上がるため、所謂良い物件は、あなたが設定した家賃をオーバーすることもあり得るということです。
では設定した家賃をオーバーしない物件探しのコツを紹介しましょう。
ここでは、家賃設定をベースとした考え方になります。
- 条件を洗い出し妥協点と妥協できない点を見極める
- 家族や友人など物件探しの経験者からアドバイスをもらう
1.条件の洗い出しと妥協点と妥協できない点を見極める
「こんな物件に住みたい」といった漠然とした条件のまま物件探しを始めてしまうと、物件を内見することで高揚し、いつの間にか家賃が想定より超えてしまったり、条件自体が崩れてしまい、物件を選ぶ見極め力が弱まってしまいます。
内見するごとに全ての物件が良く見えてしまいループにはまってしまう方を拝見しますが、この状況を回避するためには、実際に物件探しをする前段階で、希望条件を書き出すことで解決できます。
家賃条件を含め、分かる範囲で条件を決め、妥協できる点と妥協できない点を3つ程絞っていきましょう。
特に家賃条件は○○○○○円以上はオーバーできないなど、具体的な数字として書き出すことをおすすめします。
2.家族や友人など物件探しの経験者からアドバイスをもらう
素敵な物件を内見してしまうと、ついつい高揚した気持ちになり判断を誤ってしまうことがあります。
ここで大切なのが、あなたの他に、あなたの条件をある程度知っている第三者の方に冷静なアドバイスをもらうことで、ブレーキをかけてくれる役割になります。
ご家族や友人など賃貸物件に経験のある方と一緒に物件探しをすることで防止することができるでしょう。
1人暮らしの場合の家賃シミュレーション
実際に手取り収入に対して何にいくらかけるかを予算立てしていきます。
総務省の家計調査を基に1人暮らしの場合をまずはシミュレーションしましょう。
●手取り16万円の場合●
項目 | 理想費用目安 |
住居費 | 48,000円 |
食費 | 30,000円 |
水道光熱費 | 12,000円 |
医療費 | 6,000円 |
通信費 | 7,100円 |
娯楽費 | 10,000円 |
交通費 | 7,000円 |
被服・日用品・理美容費 | 20,000円 |
予備費 | 9,900円 |
貯蓄 | 10,000円 |
合計 | 160,000円 |
2人暮らしの場合の家賃シミュレーション
次にパートナーと一緒に暮らす場合をシミュレーションします。
2人共給与所得者であれば、家賃目安は合算収入で計算するのが一般的になります。
目安としては単身でも2人暮らしでも同じ考え方になり、収入に対して3割を超えない様な家賃を目安とすることです。
●合算収入手取り30万円の場合●
項目 | 理想費用目安 |
住居費 | 90,000円 |
食費 | 77,680円 |
水道光熱費 | 27,309円 |
医療費 | 14,251円 |
通信費 | 15,952円 |
娯楽費 | 10,000円 |
交通費 | 25,455円 |
被服・日用品・理美容費 | 23,240円 |
予備費 | 5,000円 |
貯蓄 | 10,000円 |
合計 | 298,887円 |
ピタットハウスアリオ札幌店では札幌市内の2人暮らし用の物件を50,000円台〜ご用意しております。
住居費90,000円以内の1LDKや2LDKの物件も多数ご紹介できますので、お気軽にご相談ください。
上記は札幌市内での2人暮らしの家計調査を基にしております。
生活費とのシミュレーションで節約の意識を高めよう
上記シミュレーションは総務省が実施している単身者や2人暮らしの方への家計調査を基に算出している数字になります。
家計の中でも住居費と食費が割合を占めているため、この2つの出費を節約することで預貯金や予備費に回すこともできます。
収入の3割を目一杯と考えず、他の条件と擦り合わせ、費用を抑えることを考えて物件を探しましょう。
まとめ
「少し条件よりも高いけれど、気に入ったから借りよう」と賃貸契約を締結してしまうと、思いのほか毎月の住居費用が負担になり、早々に解約をする事例も少なくありません。
家賃の目安は収入に対して3割と一般的に考えられていますが、3割を上限とし、地域相場を考慮しながら家賃条件を決めましょう。
生活費には地域特有の気候事情や物価事情もあるため、今回は札幌市の調査を基に算出しました。
紹介したシミュレーションを参考にし、無理のない家賃条件を決めていきましょう。