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Q&A 夫婦共有名義の住宅ローン、離婚時にはどうしたらいい?

2022/08/06

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離婚ペア住宅ローン

 

夫婦共有名義の住宅ローン、離婚時にはどうしたらいい??

住宅を購入するにあたり単独で申込するより夫婦の名義で申込をする事により借入額を増やせたり、金利の優遇や住宅ローン控除等の税金面の優遇を各々受けられたりというメリットから、夫婦で住宅ローンを組む「ペアローン」の利用が増えています。

しかし万が一、住宅ローン完済までに離婚してしまうと、購入した住宅と住宅ローンの共有分をどのように分けるかという財産分与おいて苦労することになります。

 

特に問題になるのが、離婚時の住宅の価値が住宅ローン残債を下回っているケース。これを「オーバーローン」と呼び、財産分与において制限がかけられるため、弁護士に相談しながら進める必要があります。

住宅ローンが残っている状態で離婚した場合に、どのような点が問題になるのか、どのような方法を検討する必要があるのかをあらかじめ知っておきましょう。

 


財産分与

 

1.住宅ローンは財産分与の対象

婚姻中に夫婦いずれか一方、または共同で取得した財産は、原則として財産分与の対象になります。(民法762条2項)これは夫婦2人の名義で購入した住宅に対してだけでなく、マイホーム購入時に2人の名義で住宅ローンの借り入れを行い、財産分与時に残っているローン残債に対しても適用されます。

(資産だけでは無く、負債も財産分与の対象になります。)

共有財産の分割の割合は、原則として夫婦それぞれ半分ずつ。ただし、離婚協議によっては異なる割合を定めることが可能という点は押さえておきましょう。その他不動産登記の手続きが必要になったりする場合もありますので、もし離婚をお考えの場合はしっかり相談しながら進めましょう。

 


2.夫婦共有名義の住宅ローンを財産分与する方法

共有名義で購入した住宅・契約した住宅ローンを離婚後にどうするかは、弁護士を交えた協議を行い決定することになります。離婚時の住宅ローンの財産分与の方法で、考えられる3つのパターンについて解説します。

 

1)共有名義のままにしておく

まず考えられるのは、住宅と住宅ローンの名義を共有のままにし、夫婦がそれまでと同じように返済を続けるという方法です。共有名義を単独名義に変更する場合に発生する、煩雑な手続きを省けるという点が大きなメリットです。

しかし離婚しているにもかかわらず、住宅と住宅ローンの名義を共有のままにしていると、元夫婦間でトラブルになる可能性も否定できません。

 

ペアローンの場合は、夫と妻それぞれが住宅ローンの契約者として住宅ローンを締結し、夫婦のお互いが連帯保証人になるのが一般的。相手(夫または妻)が支払いを滞納した場合は、相手の分の支払いをしないといけないリスクがあります。お互いが滞りなく返済を行えば問題ありませんが、他方に養育費の支払い義務があると、さらに毎月の支払額が膨らみ、長期的に見て返済が難しくなる場合もあります。

 

また、住宅ローンは「自身の居住用」として住宅に住むことを条件に、金融機関から融資を行う金融商品です。金融機関から家を出て行った側に対して借入時よりさらに金利の住宅ローンへの変更を通達されたり、金融機関によっては一括返済を求められたりする可能性も否定できません。

 

2)どちらか一方が家を買い取る

夫婦のどちらかが住み続けることを希望する場合に、相手側の名義分を買い取るという方法です。住宅ローンの支払いを住み続ける側が全額負担し、家の価格からローン残債を差し引いたうちの半分を相手側に支払うことで、金銭による精算を行います。

 

この方法のメリットは、共有名義の状態を解消しつつ、家に住み続けられる・活用できるという点です。一方デメリットは、相手側に対して多額の精算金を支払う必要がある点。まとまった資金を用意しなくてはいけないため、場合によっては分割払いの交渉をすることになります。

 

3)家を売却・ローン完済後に金銭を分ける

離婚された際、今までの家には住みたく無いという方や住宅自体が不要になる方もおられます。家の売却代金で住宅ローン残債を完済できる場合は、完済後に残った金銭を夫婦で分割するという方法もあります。夫婦のどちらも家を必要としない場合や、財産分与など、精算のためのまとまった資金を準備する必要がある場合にはこの方法を検討しましょう。

 

ただし、住宅ローンの残債が家の価値を上回っている「オーバーローン」の状態ではこの方法は使えません。オーバーローン状態で財産分与する際に起こる問題と対処法については、次の章で解説します。

 


オーバーローン

 

3.オーバーローン状態の制約

夫婦共同名義の家の価値(売買価格)が、住宅ローン残債を下回っている状態のことを「オーバーローン」と呼びます。オーバーローン状態にある住宅を財産分与する場合には、以下のような大きな制約があります。

 

1)住宅の売却は原則不可

住宅ローンが残っている住宅を売却する場合、ローンを組んだ金融機関の同意を得る必要がありますが、その条件として「売却代金でローンを完済すること」を求められます。

 

しかし、すでに解説した通り、オーバーローンは「住宅ローンの残債が家の価値を上回っている状態」であるため、住宅を売却したところでローンを完済することはできません。住宅ローンを完済できない場合、金融機関から住宅売却の同意を得ることもできないため、家の売却自体が不可能ということになります。

 

2)住宅ローンの名義変更も原則不可

住宅ローンの一括返済が難しい場合は、ローンの名義を夫婦どちらか一方の単独名義にすることも検討されます。しかし、ローンの名義変更にも金融機関の承諾を得る必要があり、単独名義への変更を認められないケースも少なくありません。

 

その理由は、金融機関は融資実行時に、夫婦の両方が契約者となる「ペアローン」を前提として与信審査を行っているため。ペアローンを単独名義にしてしまうと、債権回収の対象となる財産(ローン契約者の収入や資産)が1人分減ってしまい、金融機関にとってはリスクになってしまうのです。

 

また、夫婦名義で住宅ローンを組んだ際に抵当権が設定された住宅の名義(所有権)を、夫婦2人の共有名義から単独名義に変更することも原則としてできません。

 


4.オーバーローン状態の住宅を財産分与する方法

 

オーバーローン状態にある住宅を財産分与するために検討できる方法は3つあります。

1)一括返済の相談をする
2)繰り上げ返済して単独名義にする
3)一方が単独名義で住宅を取得・ローンを借り換える
4)任意売却を検討する

1つずつ解説していきます。

 

1)一括返済の相談をする

家の売却代金が住宅ローンの残債を下回っている場合でも、売却代金で足りなかった残債分の資金を準備できるようであれば、金融機関に「繰り上げ一括返済」の相談をするという方法があります。

金融機関にとっても住宅ローンの返済が残るより、一括返済をしてもらった方がリスクが少なくなります。売却代金と手元資金を合わせて、一括返済の交渉をしてみましょう。

 

2)繰り上げ返済して単独名義にする

繰り上げ返済を行って住宅ローンの残債を減らすことで、単独名義へ変更する承諾を得られる可能性があります。夫婦2人が負担している住宅ローンの比率が同じであれば、ローン残債の半分を返済することで、どちらか一方の収入だけでも残り半分を返済することを条件に名義変更の交渉を行うのです。

ただしこの場合も一括返済同様、多額の手元資金が必要になるという点を押さえておきましょう。

 

3)一方が単独名義で住宅を取得・ローンを借り換える

夫婦のどちらかが住宅を使用し続けたい場合は、ローンの借り換えを検討しましょう。

住宅ローンの借換えとは、他の金融機関で組んだ住宅ローンで、元々組んでいる住宅ローンを完済することを指します。単独名義により他の金融機関で住宅ローンを組むことにより、住宅の所有者と住宅ローンの名義の両方を単独名義に変更できます。

 

ただし住宅ローンの借り換えのためには改めて与信審査や住所購入時の書類など準備する必要があるという点には注意が必要です。

 

4)任意売却を検討する

通常住宅に設定された抵当権を抹消するためには、住宅ローン完済により金融機関の承諾を得る必要がありますが、オーバーローンの状態では金融機関の承諾を得ることはほとんどできません。

そんな時に検討したいのが「任意売却」と呼ばれる不動産の売却方法です。
任意売却とは、金融機関の承諾を得たうえで住宅を売却し、売却金額で返済して残った分の住宅ローン残債を、その後分割で返済していくことが可能になります。

 

任意売却は専門の機関や不動産会社が間に入って交渉を行うため、自力で金融機関と交渉するよりも、売却許可を得られる可能性が高いのが特徴。金銭による精算や一括返済をできるほどの資金がない場合は、一度任意売却を取り扱う不動産業者に相談してみましょう。

 


《まとめ》

夫婦共働きが増えている昨今において、夫婦の共有名義で住宅ローンを組むケースも目立ってきました。しかし万が一離婚せざるを得なくなった場合に、離婚時の住宅の価格によっては、手間と労力をかけて財産分与をしなくてはならないという点は認識しておく必要があります。

 

離婚後の住宅ローンの名義については金融機関に相談が必要ですが、他にも間を取り持つ弁護士や、不動産査定を行う不動産会社、任意売却専門の業者など、あらゆる専門家の力を上手に活用するようにしましょう。


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